東京都Tokyo

聖母病院 日野市立病院 国立成育医療研究センター 東京医療センター 北里研究所病院 済生会中央病院 永寿総合病院 都立大塚病院 稲城市立病院 共済立川病院 山王病院 杏林大学医学部付属病院 町田市民病院



稲城市立病院

 稲城市立病院は、人口約8万7千人の稲城市および南多摩地区を主な診療圏とする多摩地区の中核病院です。1946(昭和21)年9月9日に開設され、現在は290床の入院病床を有し、東京都より二次救急医療機関および災害拠点病院に指定されています。耳鼻咽喉科診療スタッフは、武井泰彦部長(昭和60年卒)と貫野彩子医長、および非常勤医師3名です。
 外来診療は、午前中は一般外来、午後は予約制の専門外来となっています。専門外来は、月曜日に睡眠時無呼吸外来と補聴器外来、水曜日に難聴・中耳手術外来と補聴器外来を行っています。耳鼻咽喉科専属の言語聴覚士が補聴器適合(フィッティング)を担当しています。その他、難聴に関する遺伝子検査、小児難聴の精密検査(聴力検査)、睡眠時無呼吸症候群の精密検査(夜間睡眠検査)とCPAPなどの治療、めまい疾患の診断(精密平衡機能検査やMRI・MRAなどの画像検査)と治療にも力を入れています。
 手術は、中耳(慢性中耳炎・中耳真珠種など)、鼻腔・副鼻腔(慢性副鼻腔炎など)、口腔・咽頭(慢性扁桃炎・アデノイドなど)・喉頭(声帯ポリープなど)、頸部(耳下腺腫瘍・顎下腺腫瘍・甲状腺腫瘍など)、その他、気管切開や頭頸部悪性腫瘍手術など、耳鼻咽喉科領域の疾患ほぼ全般にわたり対応可能です。
 耳鼻咽喉科は救急疾患も多く、急性扁桃炎、鼻出血、めまいなどをはじめ多岐にわたり、緊急入院も多いです。
 悪性腫瘍の治療に関しては、再建を要しない手術や放射線治療は可能ですが、形成外科医師の協力を要する再建手術の必要な症例や、特殊な抗がん剤を要する症例は他の専門施設に依頼しています。(平成29年7月 記)

永寿総合病院

 当院は昭和31年稲荷町に開院し、平成14年に400床の総合病院として現在の東上野に移転しました。その後当院はすべての部門で拡張を続けています。平成21年には近隣の柳橋病院をリハビリテーション専門の永寿総合病院柳橋分院とし、平成28年3月には近接するビルに永寿総合検診・予防医療センターをオープンしました。そして平成28年4月に藤井が耳鼻咽喉科部長として赴任し、新しい体制がスタートしました。
 永寿総合検診・予防医療センターが近隣のビルに完成したため、本院にあった検診センターのスペースに拡張工事が行われ、平成28年6月に耳鼻咽喉科外来診療スペースが新しくなりました。診察室2ブースと、検査室が充実して電子内視鏡などに加えて最新の超音波診断装置が導入されました。
 リハビリテーション病院や検診施設が充実していることもあり、高齢化社会に向けた最適な医療を目指していることが当院の特徴ですが、耳鼻咽喉科もその一端を担うべく準備を進めています。当院の所在地である台東区および近隣の中核病院として専門性の高い医療を主軸として診療を行っています。この地域では高齢者が多く、当科のニーズが今後さらに増加すると考えられます。
 外来診療については、月曜午後の頭頸部腫瘍外来は予約制ですが、午前外来はすべて一般外来として予約なしで受診可能としています。近隣の診療所から突発性難聴・顔面神経麻痺・扁桃周囲膿瘍など緊急性があり入院が必要な症例の紹介も多く、緊急入院にも対応しております。慶應義塾大学の神崎専任講師による難聴外来では、難聴症例に対し手術適応などを適確に判断し、治療方針を決定しています。喉頭音声外来では、喉頭音声の専門医により音声障害や腫瘍性疾患、声帯白板症など、多彩な喉頭疾患に対して検査および手術治療も含めた専門性の高い診療を行っています。
 手術は木曜および金曜日に行っており、鼻内視鏡手術や中耳炎手術、および唾液腺などの腫瘍疾患に対する手術を中心に施行しています。
 当院はJR上野駅に近接し、慶應義塾大学からもアクセスがよいため大学との連携も非常に密に取ることができます。病院の事業拡大に呼応して、今後耳鼻咽喉科も高齢者医療を中心にさらに拡充を目指しています。(平成29年7月 記)

北里大学北里研究所病院

 北里研究所病院は北里柴三郎先生により明治26年により設立された結核専門病院「土筆ヶ岡養生園」に起源を発し、昭和48年以降は総合病院として診療を充実させてきました。平成11年に現在の病院棟を開設し、病院理念として「心ある医療」を掲げ、臨床(診療・予防)、教育、研究、危機管理を基本方針と定めています。昨年、北里研究所顧問で特別名誉教授の大村智先生がノーベル医学・生理学賞を受賞されたことは記憶に新しいと思います。
 耳鼻咽喉科は常勤医師2名(現在は常勤医師1名+非常勤医師2名)で診療を行っています。外来はすべて1診で、月曜から土曜の午前(第4土曜は休診)、月曜・木曜の午後に行っています。一般外来とともに、補聴器外来(月曜午後)、睡眠時無呼吸外来(火曜午前)、花粉症・アレルギー性鼻炎外来(木曜午後)を専門外来として開設しています。睡眠時無呼吸に関しては学会認定医であることを生かして、PSG入院からCPAP導入・フォロー、手術加療まで行っています。また、アレルギー性鼻炎についても舌下免疫療法、鼻レーザー手術・下甲介切除など全般的な治療を行っています。
 手術に関しては、火曜・水曜の午後の全身麻酔枠で口蓋扁桃摘出術、鼻中隔矯正術、下甲介切除術、内視鏡下鼻副鼻腔手術、耳下腺浅葉切除術などを行っています。
 当院には研究部があり、耳鼻咽喉科関連の薬剤の治験が行われる際には治験医師として治験に参加できるという特色もあります。
 また、隣接する施設として東洋医学総合研究所があり、自費診療で質の高い生薬を用いた漢方診療を行っています。
 周囲の病院と比較して当院はやや小規模ですが、その特徴を生かした診療を行い、地域に貢献していきたいと考えています。

(H28年6月 記)

国立成育医療研究センター

国立成育医療研究センター 人員 常勤医師4名(フェロー含)

週間スケジュール
月、水、金:午前・午後外来
火、木:午前・午後手術

特色
 当院は小児の高度専門医療センターとしての役割を期待されているため、一般的な小児耳鼻咽喉科疾患のみならず、非常に稀な先天奇形疾患や特殊な治療管理を必要とする上気道呼吸障害、さまざまな合併症を有した難聴児など、対象は広範囲に及んでいます。小児医療の専門科がそろった病院であるからこその対応ができ、いろいろな経験をさせていただけていると思います。小児に特化した診療をさらに学びたいというやる気に満ちたスタッフが各大学から集まり、知識の交換ができているのもactivityを高めている理由だと考えています。
 手術については、2歳未満のアデノイド切除や気管切開なども多く、また近年では内視鏡下の鼓室形成術や喉頭形成術も積極的に行っています。近年では先天性難聴に対する人工内耳埋め込み術や、神経疾患に対する喉頭気管分離術などが増加傾向です。小児の気道疾患は診断や治療に苦慮することも多々あります。
 外来診療に関しては、近隣の紹介や里帰り病院からの紹介なども含め全国から患者さんが受診されます。9時から 17時まで外来診療を行い、その後カンファレンスなどがあるため、極めて多忙な環境ではあります。
 また当科の特色の一つとして、難聴診療の充実のために聾学校などとの定期カンファレンスや聾学校の見学など、他施設との連携が挙げられると思います。

学会活動
 稀な症例が多いということもあり、学会報告、論文作成を積極的に奨励していますその成果としてこの2年間で2編の学会若手学会奨励賞を獲得することができました。当施設としても常勤医師はセンター内研究所と連携して積極的に臨床研究することを推奨しています。当科では、現在難聴の遺伝、母児感染分野や、気管狭窄に対する再生医療、睡眠時無呼吸や扁桃の免疫分野で基礎研究室と共同で臨床研究を行っています。
 小児のNational Centerとして診療にも情報発信にも力をいれています。小児医療に興味がある方はいつでも見学にいらしてください。

(平成28年10月 記)

済生会中央病院

当院の特色
 済生会病院は全国に79病院ありますが、当院はその中でも歴史の長い病院です。2015年には100周年を迎え、2017年に新病棟がオープンいたしました。また当院は病床数535床の地域の中核病院としての役割から、災害拠点病院、救急指定病院、生活保護医療、研修医の教育に特に力を入れています。当然ながら耳鼻咽喉科もその一環としての役割を受け持っています。

当科の特色
 現在常勤医は3名です。手術はほぼ耳鼻咽喉科すべての範囲に対応出来る体制を整えております。特に力を入れている分野は、耳科手術、ナビゲーションを併用した副鼻腔手術、頭頸部腫瘍手術、顕微鏡下および内視鏡下の喉頭・咽頭手術、内視鏡下頭蓋底手術、嚥下改善手術などがあります。また、毎月一回の合同カンファレンスでは腫瘍内科や消化器外科、脳外科などと他科の知見を合わせた治療方針の決定を行っております。
 当院では内科的合併症をお持ちの患者さんが数多く受診されることが特色でもあります。必然的に他科との連携の機会が非常に多く、耳鼻咽喉科以外の疾患を考えながら対応をするといった総合力が必要となりますので、若手医師にとって経験を積む上でプラスになる要素ではないかと考えています。(平成29年7月 記)

聖母病院

人員:常勤1名、非常勤3名

週間スケジュール:午前中は一般外来。火曜日、木曜日の午後に予約制の音声専門外来。
当院の非常勤医は、齊藤秀行元慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室専任講師、齋藤康一郎杏林大学医学部耳鼻咽喉科学教室教授、大石直樹慶應義塾大学医学部講師ら。
手術日は月曜日、水曜日の午後。その他外来手術随時。

手術内容:耳鼻咽喉科良性疾患、特にラ林檎マイクロサージャリーや内視鏡的鼻副鼻腔手術が多い。頸部手術や耳科手術なども非常勤医の応援を得て施行。短期入院手術(short stay surgery)を推進。

特徴:音声専門外来にて、喉頭ストロボスコープを用いた声帯振動の検査、および音声検査を行う。また、経験豊富な言語聴覚士による音声治療や嚥下訓練にも積極的。病院内摂食嚥下チームを統括し、週二回言語聴覚士との嚥下ミーティングを、月一回摂食嚥下チームでの嚥下カンファレンスを実行。

地域医療との関わり:入院、手術症例の大半は新宿区、中野区、豊島区南部、練馬区東部等の地域の開業の先生方からの紹介であり病診連携は蜜。近隣医師会、歯科医師会、在宅医療の会等での講演活動も行う。

昭和6年開院の新宿区北西部にある病院であり、急性期病棟と地域包括ケア病棟を持つ。周産期が特に有名だが、内科、外科など一通りの科を有する総合病院。日本耳鼻咽喉科学会、日本気管食道科学会の専門医研修認定施設。個人医院と大学病院等の大病院との中間の位置付けとして、個人医院では対応が難しいが、大学病院などでの集学的治療は必ずしも要しない症例を診療の対象とする。(平成29年7月 記)

都立大塚病院

 ◆当院の特色
 当院は豊島区の中核病院として、500床のベッド数を有しています。地域医療連携や救急医療に積極的に取り組んでおり、平成26年度の紹介件数は654件(紹介率76.8%)でした。母子医療、膠原病系難病医療、障害者医療、リハビリテーション医療を重点医療として高度専門医療を提供しています。当院は総合周産期母子医療センターが併設されていることもあり、母体搬送受け入れ数は都内有数の実績を上げています。超低出生体重児の入院数も多く、新生児・小児の症例が多いのも特徴です。3歳児検診での難聴スクリーニング、小児の睡眠時無呼吸症候群、遷延性(反復性)中耳炎などの他、生活習慣病治療センターや内科から睡眠時無呼吸症候群や末梢性めまいなどの紹介も多く、新生児・小児から成人、高齢者まで幅広く対応しています。

 ◆当科の診療体制、特色
 当科は日本耳鼻咽喉科学会および気管食道科学会の専門医研修認定施設です。診療体制は、常勤医師2名(医長1名、医員1名)、非常勤医師6名、臨床検査技師1名で、外来診療は月曜日~金曜日の2診体制で行っています。耳鼻咽喉科一般診療の他、専門外来として月・金曜日午後に睡眠時無呼吸外来、木曜日午後に補聴器外来を行っています。睡眠時無呼吸外来では、問診、上気道の評価、簡易型検査(アプノモニター)によるスクリーニング、PSG(終夜睡眠ポリグラフィー検査)の評価を総合して治療方針を決めています。小児の睡眠時無呼吸にも対応しています。補聴器外来では、補聴器の適応判定、適切な機種選定および点検・調整、補聴器適合検査による効果判定を一貫して行っています。補聴器相談にも応じています。手術(全麻、局麻)は、火曜日・木曜日に中央手術室で行っています。耳科手術 (鼓室形成術など)、小児の鼓膜チューブ挿入術、ESS (内視鏡下鼻副鼻腔手術)、LMS(喉頭微細手術)、扁桃摘出術、アデノイド切除術、頸部手術などを行っています。鼓膜形成術、先天性耳瘻孔手術、CO2レーザーによる下甲介粘膜焼灼術、鼻茸切除術など日帰り手術(day surgery)も積極的に行っています。毎週木曜日に症例カンファレンスを行っています。

 ◆臨床研究
 臨床に活かせる研究にも取り組んでいます。当科では歩行時の身体動揺の評価として加速度センサーによる歩行バランス検査を臨床応用しています。都立病院の臨床研究で、平成27年度から<高齢者における平衡機能低下と下腿筋力低下との関連について>臨床研究を行っています。また高所医学における耳鼻科的アプローチとして、富士山頂(低圧低酸素環境下)における平衡機能の評価、歩行バランス検査、睡眠時無呼吸症候群の評価なども行っています。

東京医療センター


人員
臨床研究センター聴覚平衡覚研究部
 部長 松永達雄
 室長 五島史行
東京医療センター耳鼻咽喉科
 医長 南修司郎
 レジデント 3人

週間スケジュール
月 :手術日(全日2列)、術後回診
火 :病棟回診(午前8時15分~)
   腫瘍カンファレンス(午後4時30分~)
水 :手術日(全日 第2,4,5週1列、第1,3週2列)、術後回診
   手術カンファレンス(午後4時30分~)
木 :病棟回診(午前8時15分~)、病棟カンファレンス(午後1時30分~)
金 :手術日(全日1列)、術後回診、抄読会(午後4時30分~)

教育カリキュラムや教育方針
 当院の耳鼻咽喉科では30名前後の入院患者がおり、手術は週に10件程度を行っています。 基本的な手術はレジデントが主体となり、上級医師の指導の下に行います。頭頸部悪性腫瘍の切除・再建術(主に月曜)や、人工内耳(金曜)などの手術も積極的に行っております。積極性・責任感・熱意のある医師には、どんどん症例を受け持ってもらう教育方針です。

東京医療センター耳鼻咽喉科の特色
・スタッフの人数が多く、各専門分野においてレベルの高い診療が行われている。
・緩和ケアチーム、栄養サポートチーム、薬剤部、ST(言語聴覚士)など多職種によるチーム医療を積極的に行っている。
・頭頸部癌症例が多く、放射線科、形成外科、口腔外科などと共にチーム医療を行い、機能温存を目指した集学的治療を実践している。
・補聴器、人工内耳症例が多い。
・めまいリハビリを積極的に行っている。
・学会発表、論文執筆を積極的に行っている。
・平成16年10月に臨床研究センターが発足し、遺伝性難聴や頭頸部癌に関する研究が行われている。
・文科省科学研究費補助金など競争的資金を数多く獲得している。
・東京都認定がん診療施設である。
・治験管理センターが充実しており、抗悪性腫瘍薬や鎮痛剤臨床試験が多く国際治験も積極的に受け入れているため、最新の臨床試験に関して学ぶことができる。

(平成28年6月 記)

日野市立病院

 我々日野市立病院耳鼻咽喉科は日野市の耳鼻咽喉科医療の拠点として、近隣の経験豊富な開業医の先生方と連携を密に診療に当たっています。 具体的には、精密検査、手術(一般耳鼻咽喉科領域、耳科領域)、入院を要する急性期疾患の対応を積極的に行っています。 特に耳科聴覚領域に関しては、難聴耳鳴外来、補聴器外来をはじめ、 鼓室形成術も積極的に行い聴覚の改善に積極的に取り組んでいます。 精査の結果、頭頸部癌の診断で集学的治療(放射線治療、抗癌剤、再建手術など)を要する症例は、 速やかに近隣の大学病院や多摩総合医療センターなどに紹介しています。 300床という規模や2人体制ということから当然大学病院とは異なる部分がありますが、異なったニーズは確実に存在します。 他科との連携も取りやすく、働きやすい環境といえます。またコメディカルスタッフとの連携もとりやすいことなど、 診療体制の構築に関しては融通が利くため仕事を進める上で良い面が大いにあります。 外来や入院患者に関する相談・情報共有・治療方針の決定が迅速に行える環境も2人体制ならではと言えます。 感覚器に特化した診療科・機能外科として、患者さんのQOL向上に寄与出来るよう心がけています。

<週間スケジュール>
 外来は月曜日から金曜日まで、午前中は2診体制で診療を行っています。 手術日以外の午後は専門外来(難聴耳鳴外来、補聴器外来、手術適応外来、術前術後外来)を行っています。
 手術は、全身麻酔手術を火曜日、金曜日の午前・午後に行い、局所麻酔手術を水曜日午後に行っています。 火曜、金曜午前の全身麻酔枠は1人で対応可能な手術を行い、午後は常勤医2人での対応を要する手術を組んでいます。

(平成27年4月 記)

共済立川病院

 立川病院の歴史は古く、昭和18年に東京第二陸軍共済病院として創設され、昭和33年に「国家公務員共済組合連合会(KKR)」立川病院」に名称変更されました。総病床数は450床、耳鼻咽喉科の病床数は17床ですが、2017年7月に新棟に移転したばかりであり、最新の設備での研修が行えます。
 当院が所在する立川市は西東京・多摩地区の中心都市であり人口も増加傾向にありますが、それに比較して耳鼻咽喉科全般の疾患を扱う病院が少ない上に立川市には市立病院がないため、当科には多くの症例が集まります。現在、当科では1か月あたり140~200例に昇る多数の紹介患者を受け入れており、2015年度から外来業務を完全紹介制に移行しました。よって当科での研修は、鼻処置・耳処置などの一般外来的な業務は最小限に抑え、近隣の診療所から依頼された精密検査、手術、入院業務が中心となります(手術日: 月・木の午前午後)。
 当院には放射線科診断部、放射線科治療部、小児科、消化器外科、脳外科、呼吸器外科、形成外科、口腔外科、救急科など、耳鼻咽喉科に深く関連する診療科が全て揃っており、かつすべての診療科が慶應義塾大学の関連施設であることもあって、他科ときわめて綿密に連携した診療が行えます。2014年度からは専門医2名、研修医2名の計4名体制に増員され(5名まで増員可)、その他杏林大学などからの非常勤医師も含めて外来診療を行い、口腔・咽喉頭・頭頸部悪性良性腫瘍、真珠腫、聴力再建手術、鼻副鼻腔手術、急性感染症など耳鼻咽喉科疾患全般を扱っています。日本耳鼻咽喉科学会の認定施設であり、耳鼻咽喉科専門医認定のためのカリキュラムが受けられます。なお、2017年度の診療実績は、総入院患者数678例(平均在院患者数16人)、全麻手術例数299例、保険請求手術件数590件でした。(平成29年7月 記)

山王病院

当院の特色
 港区赤坂に立地し病室75床は全室個室の当院は、政財界の要人や芸能人、外国人の利用も多く、しばしば「特殊な病院」と言われます。「山王メディカルクラブ」会員の優先診療や、「有料予約制」なども当院の特色です。しかし受診者の大半は近隣の会社員や地域住民で、外来では通常の保険診療を行っています。
 外国人患者さんが多いことは英語力の向上・維持に大いに役立ちます。通訳スタッフもおりますが、 ネイティブではない患者さんとも英語なら直接意思の疎通が図れることがしばしばあります。 近年は中国系メディカルツーリズム業者を介した患者さんも来院され、激変する医療界の潮流を肌で感じられます。

当科の特徴
 医師数は常勤医3名、非常勤医4名と合わせて7名で、2名を除き慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室の教室員です。女性医師5名中2名は当科着任後に出産し、復職後専門医試験に合格しました。
 常勤医の週間スケジュールは、週1日が手術日で、残りの週3-4日が外来担当日です。病室が個室しかない、都心は忙しい患者さんが多いなどの理由で、 診療は「外来でできることは外来で」という方針を取っています。手術もなるべく外来日帰り局所麻酔で対応しており、 内視鏡下鼻副鼻腔手術の多くを外来日帰り局所麻酔手術として施行しています。
 残念ながら当科は専門医研修施設の認可は受けていませんが、新専門医制度の動向には適切な対応をしていきたいと考えております。

(平成28年5月 記)

町田市民病院

当院の特色
 町田市は東京都の多摩地域南西部に位置する商業都市であり、丘陵田園都市でもあります。 人口は42万人超と、23区を除く東京都の市町村としては八王子市に次いで2番目です。 東京都内ですが、地理的には南に隣接する神奈川県側に半島状に入り込んでおり、横浜市、川崎市、相模原市に囲まれ、経済圏的には神奈川県とも重複しています。
 町田市民病院は病床447床、この町田市内唯一の公的病院であり、急性期医療を担う地域中核病院です。 にもかかわらず2015年3月までは当院を含めて市内の病院には耳鼻咽喉科常勤医が不在であり、非常勤医師による外来診療のみが行われる状態が続いていました。 そこに2015年4月より常勤医として今西と小島が赴任し2名体制でスタート、2016年4月より今西と入れ替わりに藤田が着任し日々の臨床に取り組んでいます。当院常勤医の所属は慈恵医科大学、北里大学、昭和大学、医科歯科大学、横浜市立大学、聖マリアンナ医科大学と多彩で、さらに我々慶應が加わり7大学の混成となっています。

当科の特徴
 2015年4月から始まった常勤医師体制も1年が経過しました。昨年6月から手術も問題なくスタートできました。現在全身麻酔枠は毎週水曜日全日と第1,3,5月曜日の午前、局所麻酔枠は火曜日午後に行っています。今後手術件数を重ねていくことで拡充を図っていく予定です。
 外来診療体制は、午前は非常勤医師の支援で月曜日から金曜日まで2診体制で再初診を行っています。午後は月曜日に専門外来として聴覚外来をスタートしました。難聴患者に対する適正な補聴器導入を中心に、耳鳴や聴覚過敏、耳科手術適応患者の診療を行っています。このほかに毎週月、木と隔週火曜日午後は補聴器外来を開設しています。午後の外来枠はまだ改良の余地があり、地域の需要や赴任医師の専門領域に合わせ柔軟に専門外来を設定していきたいと考えています。
 42万人都市の地域中核病院ですので、手術・入院に対応できる耳鼻咽喉科常勤医の需要は非常に大きいと感じています。 当地域の診療所の先生方とも積極的に病診連携を取れるように尽力しながら、地域医療を支えていけるように我々の役割を果たしていきたいと思います。

(平成28年6月 記)

杏林大学医学部付属病院